ちぐはぐ遠距離恋愛
あたしのツッコミに舞は爆笑。
そんな舞を睨みながらあたしは踵をかえした。
「…る」
「ちょ…っ、真白?」
依弥があたしに寄り添った。
「帰る!」
でもそんな依弥からあたしはサッと離れ、
一人夕方の公園から抜け出したのだった……。
(ありえない、ありえない…ありえない…!!)
あたしは早足で道を歩く。
これじゃあ、
あたしがもっと男として見られるだけじゃん。
それが、無償に悲しくて、どうにもできないような腹立たしさが胸から沸き上がる。
(やっぱり、ダメなのかな)
そう思っちゃう。
ここまでして、不公平な神様はあたしに恋を実らせないつもりなのか。
あたしは、
誰にも恋をしちゃいけないってこと………?
と、いうよりは―――
あたしは、
諒太を好きになっては、いけないってことなのだろうか……。
そのとき、頭に鋭い光がピシッと走ったように閃いた。
そうか――――。
そういうことなのね……?
神様は、―――いや、運命は。
諦めさせようとしているのかもしれないんだ。
あたしが、諒太を好きでいることを――――