ちぐはぐ遠距離恋愛
第二章
いつも通り
―――――次の日
「あ、まし「おはよう」
奈緒美の言葉を遮りあたしは挨拶をした。
「…ねぇ」
「ん?」
重たい荷物を置きながら返事をした。
「怒ってる…?」
「は?」
空になったバッグを机の横にかけて奈緒美の元へ。
「だから、昨日の…」
「あぁ。平気だよ」
「ほんと?」
「本当。ちょっと男子の反応とかにイラってしただけだから」
「真白………」
「大丈夫だって、許す許す」
あたしは笑いながら奈緒美の頭を撫でた。
「真白、カッコイイ!好きー」
「おわっ!」
ギュッと抱き着いてきた奈緒美をあたしは慌てて体で支える。
(……あ…れ……?)
「な…おみ?」
みるみるあたしを抱きしめる力を入れつづける奈緒美を体から引き離した。
「どうしたの?」
「ごめん…」
「え?」
「嫌な思いさせちゃったよね」
潤んだ目で見つめる奈緒美。
「ちょ…っ」
「ごめんね…っ。真白大好きなのに」
(奈緒美………)
あたしにしっかりしがみついた奈緒美。
二つに下げた髪の毛が首筋をくすぐる。
「あたしも…」
「え…っ」
「真白も、奈緒美好きだよ」