ちぐはぐ遠距離恋愛
やっぱり、
ムリなのかも……。
「ダメかも」
「なんか言った…?」
「どうして、こんなにダメなのかな」
舞がクエスチョンマークを幾つか頭の上に浮かべた。
「何が?」
「舞…っ」
「まっしー?!」
ヘナヘナとその場に座り込むあたしを前に舞はアタフタ。
「しょ………の」
「聞こえないよ、まっしー」
何もできなくて、
一人で強がって、
意地張って、
馬鹿みたい………。
ここまで分かっているのに、どうして諦めつかないのよ……。
存在がなくなるのを怖がってばっかりのあたしは、
「小心者なんだ……」
だって、だって……。
ダメなんだ。
ムリ、ムリ、ムリ。
幼なじみとしか思えなかった時間なんて、何年前だよ。
今さら、できっこないんだよね、やっぱり。
全然大丈夫なんかじゃなかった。
思っていたより、
あたしは本気だったんだ。
諒太を想う気持ちは……。
「好き……」
「まっしー……」
大好き。
意識しすぎて、逆に戻れない。
好きなんだよ………っ
だから、
いつもの状態に戻るなんて、
「できないよ……っ!!」