ウサギとハゲ、もとい社長
そこらの女よりも女らしい、違和感ゼロのオカマ。
悪く言えば女顔。…というよりパーツの整い過ぎた中性的な顔。
もっと塩酸よりだったらいいのに。
そんな地味な紹介をした直後。
「出来たわ!」
んな早く出来んなら最初からやれ。
そう思うあたしは間違い?
「お疲れ様です。
では企画課の方まで届けて参りますので」
出来たてホヤホヤの書類を受けと……
「…社長」
「なぁに?」
「手、」
「手?」
「手、離して下さい」
「え、何?
聞こえなかったわ」
そう、声までもが違和感ゼロ。
ムカつく。
全国の女共に嫌われてしまえ。
「手ぇどけて早く次の仕事に移って下さい。
時間ないんで。
あ、時間ないので」