無口でクールな転校生。
「な、何言ってるの…?」



珍しく笹本さんが動揺している。



ていうか、この前の件って何だよ…!



「俺、本気で沙優が好きだ」



そう言って博明は、馴れ馴れしく笹本さんの腕を引っ張って引き寄せた。



笹本さんが…博明に抱きしめられた。



「ちょっと何すんのよ!」



笹本さんは抵抗したが、無駄だったみたいだ。



このままじゃ博明の思うツボだ。



「おいやめろよ!」



気がつくと俺は、博明の腕を掴んでいた。

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