盲目の少女 〜私の見える世界〜
その後3人でいっぱい遊んだ。
膝まで水につかったり、砂でお城作ったり、体を埋めあったり。
時間が過ぎてくのも忘れて、気づいたら、
夕日が空を照らしてて。
はしゃぎすぎて疲れた体を3人肩を並べて浜辺に座った。
波の音。潮の香り。海の輝き。
全てが海輝にとって新鮮で、気持ちよかった。
「海輝」
呼ばれてママの目を見てみると、
夕日の光でなのか、目がうるうるしてるように
見えた。
「海、青かったのに今は、赤色でしょ?」
「これは赤色。空も赤色」
「そう。海はいろいろな色になる。表情もあるのよ。」
「じゃあ笑うの?」
「笑うよ。笑ったり、泣いたり、怒ったり」
海輝はじっと海を眺めた。