Spice Girls


「はい...。」



「やっぱりね。」



ふふっと小悪魔的な笑い方をされた。




「なんでこんなところにいるの?」



「えっと...それはっ...」



言おうとしたら、嫌な記憶が蘇った。



記憶の奥底に、何重にも箱にいれて、
思い出さないようにしてたのに。



笑い声が聞こえた。


悪魔のような。


二度と会いたくないクラスメイト達の顔が浮かぶ。



幻聴なのは分かっている。


でも....。


聞こえるの。



「お前なんか生きてる価値ないんだよ。」


「帰れよ」


「死ねよ」


無表情で刃物のような痛みを感じる言葉。


帰りたくても帰れないの。帰るところもないわ。




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