若恋【完】

「日本ニハ3年住んでて日本語勉強シマシタ」

「わたしも同じく3年イマシタ。日本はイイトコロですね」



間違いない。

イントネーションも彼女ふたりそのままだ。


仁お兄ちゃんに目で合図する。

仁お兄ちゃんがふたりだと確信したようにわたしも確信したから。



「仁お兄ちゃん」

「だな」

「うん」


彼女ふたりと他愛のないやり取りをしてから。

仁お兄ちゃんと秘密の会話してその場を離れた。

見つけたふたりをこのまま野放しにしたら大変なことになる。

彼女たちは銃を持ってる。

今だって携帯してるはず。



「どうしよう、仁お兄ちゃん。これからどうしたらいいかな?」

「迷うことねえだろ?ふたりを呼び出して油断してるところを捕まえちまえばいいんだからな」

簡単にはいかないことをわかってるのにそんなことを言うもんだから。

じとーっと睨む。



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