若恋【完】




「大神さん、おめでとうございます。元気な男の子ですよ」




「お、と、こ、の、こ?」



―――男の子?







首を廻らして見る。


真っ白いタオルに包まれた小さな命。

まだ脂分がついてて、でも、霞んだわたしの目にも可愛らしさが見える。



元気に命の存在を示す天使の声はわたしの耳に残る。



小さな手足を手を伸ばして触れる。


その命を確かめる。






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