若恋【完】
朦朧とした意識の中、連れ出され部屋の中央にある広いベッドに下ろした。
ネクタイを首から引き抜いて、わたしの両手を頭の上に束ねて結ぶ。
「―――おまえは俺のものだ。誰にも渡さない」
「やっ、やめ、……奏さん!」
「渡さない!りお、おまえだけは!!」
「だめっ!やっ…んっ、んんっ!!」
強引なキスをされ。
首筋に舌が這う。
同時に片手でパジャマのボタンが一つずつ外され、
はだけた胸元に奏さんの柔らかいくちびるが触れた。
ビクッ
「んっ、やっ……奏さんっ!」
胸が張り裂けそう。
いつもは優しい奏さんが、今わたしを激しい炎の瞳で見つめてる。
目の前にいるのが本当に奏さんなのかもわからなかった。
「他の男に盗られるくらいなら俺が!」