若恋【完】
「奏さんのことが好き」
ビクッ
わたしの上で身震いした奏さんが目を見開いた。
勘違いなんかじゃない。
自分の気持ちに目を背けていただけ。
奏さんが好きだって気持ちをくれた今、はっきりとわかった。
「これは、夢じゃ、ないよな?」
「夢じゃないよ……」
奏さんが抱き締める。
「……りおは俺のものだ。俺の女だ。誰にも渡さない」
震える声で言い、戸惑いながらもそっと触れてくるキスにまた力が抜けてく。
角度を変えて徐々に深い吐息が入り込んでくる。
「んっ、奏さんっ、息が、んんっ…」
苦しいほどのキスを受けながら、いつのまにか頭の上で縛られていた両手が自由になっていた。
はだけてたパジャマは脱がされ、奏さんがそっと胸を撫でた。