若恋【完】
奏さんを庇ってケガしたところも愛しそうに触れる。
傷痕にくちづけ。
全身に甘いくちづけ。
奏さんのくちびるが触れ、恥ずかしくて身を捩らずにはいられない。
「りお。力抜け」
恥ずかしさで気を失いそうになった瞬間。
体の中心に太い杭でも打ち込まれたような痛みが走って悲鳴をあげそうになった。
痛みで身体がふたつに裂けそう。
奥底に突き刺さったモノが一旦引いて、奏さんはわたしの髪を撫でて頬にくちづけると、一気に奥へと突き立てた。
掠れた声と、涙が溢れる。
「…力を抜いて、俺にしがみつけ」
苦しげな声にしがみつくと、身体の一番狭いところを突き破られて目の前が真っ赤に染まった。
息が出来ない。
苦しくてでも幸せで…