若恋【完】


わたしの内で奏さんがドクンドクンと脈打って、

「これが俺のものだってしるしだ。りおの体の奥に刻み付けた」

ぐったりしたわたしを満足げに抱き締めて、口の端を上げる。


「―――やっと俺のものだ」


誰にも触れさせない。
誰にも渡さない。
誰にも。

奏さんはわたしを力を込めて抱き寄せた。

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