の行方と風の向き【短編】

そして…



急に元気は高熱を出した!
学校から帰り、かばんを置いて遊びに行こうと思ったその時、ぱたっと部屋の隅に倒れた…

その時、家には元気とマームしかいなかった為、マームは慌てふためき、何故か部屋の電球の回りをくるくると回り始めた。

しかしすぐに冷静さを取り戻し、その能力によってお母さんをスーパーマーケットで見つけた。
そしてマームはある事をひらめき、すぐ外に飛び出した!



お母さんはスーパーマーケットに買い物に来て、今日の晩御飯のおかずを探していた!


母:『今日は何にしようかしらぁ?』

そしてお母さんはレタスの横にあった、ある物を見つけ、悪感が走った!…お母さんは買い物かごもそのままで、一目散に家に戻った!

…悪い予感は当たっていた!お母さんはすぐに元気を抱き抱え、携帯電話で救急車を呼んだ…





元気は風邪をこじらせて、肺炎になりかけていた…

雪の中で、はしゃいだのがよくなかったのか、元気はあの時すでに少し熱があったようだ! 
しかし、あの状況ではそれさえも気にならなかった!
子供だと、仕方がないのかも知れない…誰でもあの雰囲気に呑まれ、熱なんか忘れてしまうだろう!

とりあえず、元気は安静が必要だったが大事には至らなかった…





そして、スーパーマーケットの野菜売場には、元気の大好き?な赤ピーマンが、SOSという文字の形になり、小山のように積み上げられた緑ピーマンを背景に、クッキリと浮かび上がっていた!
< 17 / 31 >

この作品をシェア

pagetop