の行方と風の向き【短編】
…どちらかというと気の弱い小林先生も、その寝不足の表情から察すると、かなりのショックを受けているようだった…そして、あの場での自分の情けない姿に後悔を抱いているようでもあった…

先生は、最後に命の大切さに触れ、なるべく生徒達の心の動揺を和らげるような話をした…。

しかしその後は金曜日の話題をさけるようにして、授業を進めていた…



(ここでバイブを2秒間入れる!)


ピッキーン!

突然だった。

何かが弾けるような感覚だった。

ついにマームにも予知によって今日何かがおこる事だけは、はっきりとわかったのだ!
それが何かはまだわからないのだが、金曜日の狂犬の比ではない事だけは明らかだった…

マームの顔付きが真剣そのものに変わり、事の重大さを物語っていた。



あれだけ天気の良かった空が、急に暗雲が広がり、みるみるうちに外は嵐のような風が吹き始めた。





マーム:
『元気、黙って今から僕の言う事を聞いて!』


今まで学校では一切しゃべりかけなかったマームが突然、真剣な口調で話しかけてきたので、元気は少し‘ドキリ’となって返事をしそうになったが、思いとどまり聞き耳をそばだてた…

M:『実はこれからこの教室でおこる事は金曜日のことの数倍、いや数十倍危険な事がおこるよ!』

M:『元気を怖がらせるつもりは一切ないけど、心の準備だけはしておいて!』


M:『僕が(命に変えてでも)、君を守るから!』



元気はマームの言葉に、強い力(パワー)を感じた…
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