太陽と星
私たちがK校に到着すると

もう門の前から人で溢れかえっていた


理香によるとやはり甲子園常連校の

野球部の人気は凄くて


他校の女子たちは野球部の先輩を見つけ

携帯で写真を撮ったりしている


先輩たちにまじり

三羽烏の人気も凄かった


恭二の喫茶店、康平の映画

それに拓のたこ焼き屋にも

すでに行列が出来ていた


「スゴイやん、この学校~!」

由紀はアイドルのように女の子に

囲まれている男子を見て唖然とした様子


「ってか拓って子探しに行こよ!」

と当りをキョロキョロしている


「なんか忙しそうやからいいよ・・・」

と他の出し物に行こうとする

私の腕を引っ張る


「あかんって~今日は真琴の『彼氏』を

見る目的で来たんやから!」


まだ彼氏ではないと言っても

時間の問題と軽くあしらう


譲る気はなさそうだ


私は仕方なく女の子に囲まれている

拓を指差した


「あの頭にタオル巻いた子・・・」


「・・・・・」


由紀が固まった


「どう思う!?」

恐る恐る由紀に聞いて見た


「あんなカッコいい子どこで

捕まえたん?」

と人聞きの悪い事を言う


その後由紀に質問攻めにされた事は

いうまでもない・・・




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