太陽と星
30分くらいして拓からメールがあった


まだまだ行列のたこ焼き屋だったが

拓はこれから1時間はフリーだそうだ


恭二の喫茶店で待ち合わせをした


こちらも大盛況で

整理券のようなものを渡され

まだ中には入れてもらえない


すぐ拓がやってきた

真っ黒に日焼けした短髪の子を連れている


「あれ~ここもいっぱい?」

「うん・・・30分くらいかかるって!」


「なんじゃそれ!ちょっと待っとき~」

拓はそう言って中に入り

コーラを2つ、缶のままで持ってきた


場所を替えようと言って歩きだす

それについていく私たち


その姿に注目が集まる

視線が痛かった


人ごみをぬけだし体育館にやってきた


「真琴聞いてる?理香のダンス部のん

もうすぐ始まるんちゃうか~?」


「あっそうそう!楽しみにしててん」


拓は由紀の方を見て


「ごめん、勝手に来てしもたけど

良かったかなぁ?」っと聞いた


「はっはい!」

突然話しかけられ敬語になっている


私たちは4人並んで理香の出番を待った



「生姜ぬきもうちょっと待ってな!」


「すごい流行ってたなぁ!

ホンマに美味しいん?」


「そんなん言うんやったら

生姜大量な~(笑)」


「ごめんなさ~い(泣)」


そんな会話を聞いてられない由紀は

隣の色黒くんと話し始めた


結構意気投合しているようだ


(ごめん由紀!ちょっとその子と

喋っといてな・・・)


拓の息遣いを真横に感じながら


ときめいている私がいた・・・




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