太陽と星

もう離さない

拓の心配をよそに真琴は

あっけらかんとした表情で言った


「拓~コンビニ行きたい…」


「えっ!?何か欲しい物あんの?」


「まぁいいから…」


真琴は拓の手を取り引っ張っていく



(何やねん急に…まぁええか!

今日はおかんもおらんし~)



何時に出かけようが何時に帰ろうか

文句を言われる事はない


手をつないで夜中のコンビニに向かった



「拓はここで何か見といて!」

そう言って真琴は奥のコーナーへ…


少し酔ってはいたがこういう時は冷静だった



突然のお泊りで何も用意していなかった



真琴は取り合えず歯ブラシとメーク落とし

その中に下着を忍ばせてレジに並んだ


レジを打つお兄さんに見つめられ

赤くなる…


拓は明日の朝食になるものを買っていた




二人はまた手を繋ぎ拓の家に戻った

新婚カップルのような気持ちだった




この時もう真琴の覚悟は出来ていた


(今日私は拓のものになる…)




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