太陽と星

解けていく氷

冬休みに入り街はすっかりクリスマス気分

通りの木々や店先などあらゆる所で

イルミネーションが輝いている


真琴の心は沈んでいた

密かに期待していた

“薫からの誘い”・・・

それは簡単に裏切られた


前の学校のツレたちとの薫の家での

ドンチャン騒ぎ

毎年恒例の薫たちのイベント


もしかしてと予定を入れていなかった真琴は

仕方なく家族と過ごす事にした




一方薫は久々に地元のツレらと再会し

祝宴の真っ最中


兄の響は彼女とボードに出かけ

明後日まで帰らない


男子も女子も入り乱れ

あちこちにビールやチューハイの缶が

転がっている


もう雑魚寝をしているヤツもいる


酒の勢いでそのままいい感じになり 

隣の個室に消えていくものもいた


高校へは行かず美容学校に通う陽菜が

薫を誘った

「薫~彼女おらんのやろ? 

抱いてもいいよ!」


「悪い・・・今間に合ってっから(笑)

また今度頼むわ~~~!」


「何それ~」

陽菜は笑っている


薫の女の子を傷つけない断り方だった




急に虚しくなり一人外の空気を吸いに出た

自然と手が動いた


薫の携帯電話は真琴の元に発信された


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