ささめき
前に私が彼女とのことを書いた日記をほうぼうにばらまいている愚か者がいたが、そのせいで彼女はかなり精神的に不安定になった。私の日記は彼女自身が書いてと言ったので彼女自身がまいた種とも言えるかもしれないが、ばらまいている愚か者が出てくるとは予想外であった。私は今でもその愚か者を許せない。名乗り出て許しを請うならまだしも名乗り出ることもなく卑怯者のままでいる。この小説もいずれは彼女にプレゼントしようと考えている。彼女がそれを受け入れるようになれば。ただそれまでに彼女が私を裏切り破局している可能性もある。