夏の風が頬をなでるから



わたしは、息苦しくなるような、もどかしい気持ちにおしつぶされてしまいそうだった。




わたしと彼は、友達になった。


普通に接して、普通に会話も交わす。



過去に何もなかったように
すべて消えてしまったかのように


普通に‥優しくされる



それは
どこか嬉しく
どこか切なく
どこか物足りなくおもわせた。




どうすることもできない感情に、わたしは思わず目を閉じた。



生ぬるい夏の風は、あの時の風とは違っていた。


あれ以来

あの河原には行っていない



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