キミに触れて
図書室、いつもの指定席

昔ながらの丸い形をしたストーブが、
受け付け前の革張りのソファーの前で静かに燃えている。

外から聞こえてくるハズの放課後の部活動の声は、季節柄活動を室内に移したので、ここまでは届かなかった。

柏原アマネはそんな図書室の住人だ。
友達と群れるよりは自分の世界ってものに入り込んで休み時間やプライベートを過ごしたいタイプだし、
この学園の図書室は幸いなのかどうにのか、生徒や教師の出入りが極端に少ないので、
昼寝やらサボりやらの『よろしくない行為』に大層便利だったのだ。
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