危ない家庭教師〜美男兄弟の誘惑〜

「その可能性はないとは言えないけど、そんな事言ったら誰も告れないでしょ？ “当たって砕けろ”だよ、綾ちゃん」


「砕けた後も家庭教室を続けるの？ 失恋した相手と顔を付き合わせるなんて、私、堪えられない……」


「……それもそうだね。近すぎる関係も善し悪しだなあ」


処置なしだなあと思ったけど、純ちゃんは諦めなかった。


「でもさ、みすみす妹ちゃんに奪われるのは癪じゃない？」


「そうだけど……」


「積極的にさ、もっと接近したらいいんじゃない？」


「どうやって？」


「ん……色気で迫るとか？」


「そ、そんなの出来ないよー」


「それは半分冗談だけどさ……」


じゃあ半分は本気なの？

ちょっとだけ、想像したりして……