危ない家庭教師〜美男兄弟の誘惑〜
「明後日も用事あるけど?」


ガクッ

呆気なかったなあ……


「何だよ? 予定を変えてもいいぞ?」


「ううん、いいの」


「気になるから言ってくれよ」


「え、うん……。涼の参考書を買おうと思うんだけど、一緒に行ってくれないかなあ、なんて……」


「なんだ、そういう事? だったら今から行こうよ。本屋ってまだ開いてるだろ?」


「へ? あ、そう言えばそうだね。でも、やっぱりいい。今度にする」


「そうか?」


「ごめんね? じゃあね?」


「お、おお」


私は慌てて涼の部屋を出ると、トントントンと階段を下りて行った。


階段を下りきったところで、私はハタと気が付いた。


バカだなあ、私。今からでもいいじゃない?


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