危ない家庭教師〜美男兄弟の誘惑〜
「りょ、涼、どうして……?」


「やっぱりそうか。俺、確信犯だから……」


「確信犯?」


「悪いけど、俺ほんとにこれで行くから」


「あ、涼……」


「明日の夜……」


「え?」


「俺、テレビに出るから、見てくれよ」


「何チャン? 何時から?」


「忘れた。やべっちのインタビュー。絶対見ろよ。じゃあな?」


「うん、分かった。行ってらっ……」


涼は慌ただしく部屋を出て行ってしまった。


“確信犯”?


涼は確かにそう言った。口角をちょっと上げて、ニッと笑って。


という事は、わざと?

もう、何考えてるのよ!?
涼のバカ……


私、どうしたらいいんだろう……


まだ平らなお腹に手を当てると、ハアーと深い溜め息をついた。


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