Glacial HEART [短編]
「ね〜そういえばさあ綺夜はなんで転校してきたの〜?」
「え…?えっと…、」
「あ…言えない感じ?」
「ううん…」
この1ヶ月で、湊都はすごいいい人だってわかったし、言えないわけじゃない。
ただこの場が重くなりそうで…
「言いたくないなら無理して…「違うの。」
そういうわけじゃないし。
湊都には話しておきたい、
って思えた。
「私…っ。理由言えるけど…空気重たくなりそうだし!聞くの面倒じゃ…ない?」
「そんなはずないじゃん!俺、綺夜のこともっと知りたいもん♪」
そうやって、湊都が言ってくれたから。
「…あのね。
私、両親いないの。
今は親戚の人がお金負担してくれて、一人暮らししてる。」