Glacial HEART [短編]
…え?
何て言った?今…。
「綺夜が、俺のこと好きだって言ってくれてすごい嬉しいよ!だから、謝るのやめて…?」
少し切ない表情でそう言う湊都。
「嘘…。」
止まっていた涙がまた出てくる。
「嘘。だって、『友達』って言ってた。さっきだって、今だって。…それに、私にはしない話、他の人とはしてるし…っ。湊都、優しいから、私のこと、邪魔だって言えないんじゃないかって…っ」
「何?綺夜にはしない話って」
「…好きな人、いるの?って聞いたとき。」
「…っそれは!好きな子本人に聞かれて、『居るよ』なんて、答えらんなくて…!」
そう言う湊都の顔が、どんどん赤くなる。
「さっき『友達だ』って言ったのは、他の奴が綺夜のこと話してて、少し…むかついたっていうか…。」
…嘘でしょ。
本気で言ってるの?湊都…