Glacial HEART [短編]
いつもの一日が終わって、やっと放課後。
私は靴を履き替えて校門を出た。
湊都は自転車通学だから、基本的に帰り道はバラバラ。
たまに湊都が付いてくるときがあるけど(笑)
空を見ると、さっきまでの青空はどこかへ行ってしまってて、黒い分厚い雲が覆っていた。
折り畳み傘はもってるけど…。
風も強いし、帰るまでは雨降りませんよーに!
って願ったのに。
5分後には大粒の雨が、バケツをひっくり返したかのように降り始めた。
強くなったり弱くなったりを繰り返してるけど、止みそうにない。
早く帰ろ と足を早めたところだった。
「おねぇちゃん、かえろうよぉ!」
と、男の子の泣き声が聞こえた気がした。
少し気になって、聞こえた方を見てみると、木の下で雨宿りをしている女の子と男の子がいた。