Glacial HEART [短編]
それから小走りで帰って、家に着いたときには、すっかり体が冷えきっていた。
「あ〜…さむっ。やっぱ風が冷たいな―…」
家はマンションで6階なんだけど、びしょ濡れでエレベーターは使えないから階段を登った。
やっと玄関に着くと、すぐにお風呂に入った。
それにしても…。
傘渡しちゃうなんて、どうしたんだろ、私。
なんか、あの子たちには心配してる家族がいるんだろうなって思ったら、話しかけてたんだよね…。
でも、子供は純粋で嫌いじゃないし。まぁいっか…。