Glacial HEART [短編]


席についてからも、授業が始まるまではいつも通りのふりをしてた。



湊都が勘づくかもしれないからね?



でも、授業が始まってからはぐったり。

集中しようとするんだけど、目を開けてるのすらつらい。


早く終われー!


と願ってたら3時間目までは、なんとかしのげた。





よし、次の時間割は…。





あ…。体育だ。














半袖になるとますます寒気が増したけど、うん、大丈夫。いけるよ!



そう自分に言い聞かせる。



そして始まったバレーの授業。



いつもならなんてことないサーブだって、今日は調子が悪い。



いつもより、肌が敏感になってて、ボールが当たると倍痛く感じちゃって…。



そしたら



「氷月さん、大丈夫?」



と、私の不調に気付いたチームの子が声をかけてくれた。



「…あ、ごめんね…?足引っ張らないようにする…」



「ううん、無理しないでね?」



と言ってくれた。



大丈夫大丈夫。
こんなの気の持ちようでしょ?


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