画面の向こうに甘いKiss☆
だけど次の日もまたその次の日も、1ヵ月後も。
ハッチがチャットルームに来ることはなかった。
「……なんで……」
大学の昼休み。
親友の美佳に私は思い悩んでしまい、カフェテラスで相談してしまった。
「だからネットは変な人ばかりだから辞めなさいって言ったでしょ!」
「…うう。だって、ハッチとは仲よかったもん」
「大学生の言葉とは思えないわね」
「…はあ」
どうせ、普通の出会いなんて出来ない女子大生ですよーだ。
こんな見た目だし…って自分で言ってて悲しくなる。
「で。メールとかしてみたわけ?」
「……してない。怖くて」
「はぁ!?」
「…無視されたら嫌じゃん」
弘也くんのことがあってから、私は結構臆病者になっちゃったと思う。
「……由芽…あなたね…」
美佳はため息をつき、また口を開いた。