画面の向こうに甘いKiss☆

「で…電話は怖いから、め、メールしてみる!」

「うんうん。それでも一歩前進。早速送りましょうよ」

「え…今ここで!?」

「思い立ったが吉日よ。ほら、早く」


強引な美佳に押され、私はカタカタとメールを打つ。

『久しぶり。元気ですか?よかったらチャットルームに顔出してね ドリー』


こんな感じでいいかな?
美佳にメール画面見せると、ニッコリ笑みを浮かべてくれた。


緊張するけど、思い切って送信するぞ………っ!


そして、送信ボタンを押して数秒後すぐに

Brrrrrrrrrrrrrrrrrr

メールが受信された。


あれ?もう返事が来た?
ハッチそんな早くメール書いてくれたんだ!



はやる気持ちを抑え、私は受信BOXを開き、メールを確認しようとした。


「………え?」


宛先不明で、メールが返っている。
…うそ。
なんで。


前まではちゃんと、このメールアドレスで送れてたはず…っ!
1ヵ月前のメールを見返すと、ちゃんとメールアドレスは合っていた。



もしかして――やっぱり、私…嫌われたの?
電話の時もロクな対応出来なかったし、面白くない女って思われちゃった?




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