画面の向こうに甘いKiss☆
「由芽!」
「な…なに?」
「行くわよ!」
「えっ。でも私まだ紅茶飲みきれてない…」
「そんなのどうでもいいわよ!!」
嫌な予感当たっちゃった…。こうなると美佳はもう誰にも止められない。
美佳と同じような考えの女の子もいっぱいいたみたいで。
カフェテラス前は大混乱になっていた。
みんな、東京に住んでるんだから芸能人ぐらいどうってことないじゃん……。
もう…。
美佳やみんなのミーハー心に呆れつつ、手を引っ張られる。
だけど、女の子軍団の壁は厚く、イケメン俳優とやらの姿が見れない。
「…っ。ちっ」
「美佳ちゃん、女の子が舌打ちなんてしちゃいけません」
「~~!だってー!」
美佳の押しのかいあってか、ちょっとだけイケメン俳優の姿が見れた。
だけど、サングラス+帽子なので、ルックスは確認出来ない。
スタイルは抜群で女の私でも羨ましいぐらいの小顔だった。