画面の向こうに甘いKiss☆
「お前、飽きたんだよね」
一瞬、何を言われているのか分からなかった。
今までの思い出が全てガラガラと崩れる音がして、足元が揺らめいた。
――付き合って3ヵ月が経つと、弘也くんと中々連絡が取れなくなって、メールも電話もシカトされていた。
何となく嫌われたのかな、と思っていたけど、ちゃんと話し合いたいと思い、医学部の教室で待ち伏せしてやっと弘也くんと会うことが出来た。
そして、誰もいない教室で言われたのだ。
「…え?」
こう言い返すことで精一杯だった。
だって飽きたって…まだ3ヵ月じゃない。
デートだって、頻繁にしていたわけじゃないし、メールだって『用件以外送るな』って言われたから控えてた。
なのに…、飽きたってどういうこと?
「まだ分からねぇの。お前」
「……どういうこと?」
「つーか気付けよ。お前のことなんか、遊びだよ、遊び。ま、身体目的ってヤツ?」
「――っ!」