画面の向こうに甘いKiss☆
「…時東。顔、よだれ」
「へ!?」
私、よだれついてた!?
慌てて口を拭った。
「うそ。すごい幸せそうな顔してたよ、時東」
教授はまた、はにかんだ笑顔で笑った。
…こうしてみると…やっぱり、教授ってかっこいいのかも…。
でも全然、不快にならないし、苦手って感じもしない。
逆に教授を見たら、明るくなれるっていうか、気が楽になる感じで。
年が離れているせいかな。
「?どうした?俺をずっと見て。もしかして――惚れた?」
ニヤリと笑う教授。
「ち、違いますっ!!」
「そうかそうか。ようやく時東も俺の良さに気付いたか」
「もっもうっ!!いいです。このパン、私が食べますからッ!!!」
「え、あ、時東!?」
そう言って、教授が持ってた焼きそばパンを横取りして、むしゃむしゃ食べてやった。
いきおいで飲んだコーヒー牛乳が少しぬるくなっていて、やけに甘かった気がした。