画面の向こうに甘いKiss☆
家に帰る途中、ふとハッチの声が聞きたくなった。
ハッチに全て相談したくなった。
もう一回ハッチの優しさに触れたくなった。
かっこいい男の人なんて嫌いだし苦手だ。
自己中心的で自信家で……
だけど、ハッチは違う。
ハッチだけは……違うって信じてる。
あの電話をくれたハッチの声がまだ耳に残っていて、
私の胸を締め付けるんだ。
メールアドレスも電話番号も全部変えられてしまって、連絡手段はつかないのは分かってる。
多分――嫌われちゃったのも頭の中ではちゃんと理解しているつもり。
なのに……
今無性に会いたくなって、声が聞きたい。
なんでも良いから繋がりたい。
誰かに甘えたい……。