画面の向こうに甘いKiss☆



ハッチが……そんなにバイトが忙しいなんて、私知らなかったよ……。


いつも楽しそうにSiddeRsについて語ってたハッチ。
学校のこと、友達のこと何気ないこといつも喋ってくれた。

でも――疲れた、なんてこと一回も言ってくれなかった。



それに私と話すのが楽しいとRina子にまで言ってくれていた……。


私、そんな人に冷たくしてたの?


最後の電話でもぎこちなくて……。


本当にこのままでいいのかな?
嫌われたままで……。

ハッチに誤解されたままで……。




そんなの嫌。
絶対嫌だ。



「……よしっ!」


その日から私はずっとチャットルームに居座った。
チャット仲間からさりげなくハッチのことを聞いたり。
なるべく長い間チャットルームで待機したり。


だけど中々会えない日々が続く。


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