画面の向こうに甘いKiss☆
「役に立てないかもしれないけどさ、話を聞くぐらいは出来るんだから、もっと気軽に頼ってよね」
「……ありがとうございますっ!」
嬉しい。
単純にすごく嬉しくて、昔みたいにチャットの仲間にだけ頼るんじゃなく、身近な人にも頼っていきたいとそう思えた。
だけど……
私の頭の中にはずっと、ハッチがいて。
やっぱり……
私にはハッチが必要に思えた。
忘れたいって思ってたのに。
忘れようと思ってるのに。
ライブを一緒に観に行って、電話をくれたあの日から半年以上経った――現在。
私はやはり、ハッチの存在が大きかったことに今更気付いたのだった。