画面の向こうに甘いKiss☆
Chat5.カラオケBOX
「うそ……っ!!」
大学から家に帰って、パソコンを開くと私は声を思わず出していた。
だってだって。
チャットルームに――待ち焦がれていた人の名前があったのだ。
『ハッチ 待機中』
目をこすったり、まばたきしても、変わらなかった。
「……夢じゃない……」
嫌われていても。
嫌われたままでも。
私はあの日のことをちゃんと謝りたかった。
そして……。
これから“友達として”付き合っていきたいと言いたかった。