画面の向こうに甘いKiss☆
「……」
何も言えず、私はただうつむくことしかできなかった。
そんな私を見て、美佳はクスリと笑った。
「……ねぇ。何かあったら相談してよ?じゃないと、心配しちゃうじゃない」
「……ごめん」
でも、もう美佳には心配かけられない。かけたくない。
ただの失恋なんだから、時間が過ぎればきっと忘れていく。
今の胸の苦しみだってきっと……薄れていくから。
「ごめんって言うことは私に悪いと思ってるのよね?」
「そ、そりゃあそうだよっ!心配かけっぱなしだし……」
私の言葉に美佳はニヤリと含み笑いをした。
うわ。なんか、この子たくらんでる?
「み……美佳?」
「由芽ちゃん! 今日は私に付き合ってもらうからね~」
「え……」
「放課後開けときなさいよ~!」
だけど、そんな美佳に私はニッコリ頷いた。
たまには美佳の企みに乗ってあげてもいいよね♪
軽い気分だったんだ。