あの夏を生きた君へ








踞り泣き崩れて、
幸生が倒れた場所に触れるけど何の温度もなかった。



温かさも、冷たさもない。

何もない。








いや、違う。




違う、違う。






あの、焦げ臭い匂い。


残ってる。




残ってる。

残ってる。










幸生が確かにここにいた、

証だった。
















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