あの夏を生きた君へ
そして、最後のページは家族みんなが集まっている写真だった。
ばあちゃん、じいちゃんを真ん中にして、伯母さんたち、伯母さんの家族たち、あたしのお母さん、お父さん。
そして、お母さんに抱かれているのは、赤ちゃんのあたしだ。
みんな笑顔だった。
みんな幸せそうだった。
すごく良い写真だと思った。
何だか誇らしくて、嬉しくて。
写真に視線を落としながら、いつしかあたしも笑顔になっていた。
アルバムの最後のページには、さらに写真が挟まっていた。
その一枚だけ、まるで枝折りのように挟まっている。
写真を見たあたしは、
次の瞬間、衝撃のあまり固まっていた。
「…これって…。」