野球少年と私
本当に、何がどうなっているのか分からない。
竹本と私は一緒に帰っていて…
途中で公園寄って…
ブランコのって…
急に竹本が静かになって…
「どうしたの?」って聞いたら 段々竹本の顔が近づいてきて…
キス、されそうになって…
そしたら何故か滝口が現れて…
私には理解できない会話が続いてて…
いや、理解はできるんだけど 頭が上手く ついていかない。
とりあえず、滝口と話がしたい
公園は私と滝口の二人きりになった。
「あの…よ」
長い沈黙を破ったのは滝口。
「さっきは いきなり割り込んで悪かった。
なんか…東堂がアイツにとられちまう気がして…
すげー焦ってて…」
少し俯き気味で話す滝口。
『え……それって…』
そんな事 言われたら、 考える事は一つしかない。
これは、もしかして…
「俺、東堂が好きだ」
告白──…?
滝口が 私の事を好き?
「返事は今じゃなくても良いから、よ」
『…う…ん』
滝口の真剣な眼差しに、私の胸はドキっと高鳴った。