野球少年と私
『ねぇ雫?』
「んー?」
『雫は好きな人とか居ないの?』
私の好きな人が竹本だと言うことが雫にバレた。
だから雫の好きな人も知りたくなる。
「ふふ…秘密v」
『何よー、教えてくれたって良いじゃん!』
「あ、今こっち向いた」
『え?』
雫の視線を追ってみる。
その視線の先は…
『た、滝口…?』
確かに一瞬こっちを向いたのは、今 川田君と竹本と一緒に居る滝口だった。
雫に問うと、雫は顔を ほんのり赤らめて、コクっと頷いた。
「やっぱ格好良いなぁ…
滝口くんw」
雫が滝口を見る目は凄く優しくて、まさに恋する女の子みたいだった。
『そっか…好きなんだね
滝口の事』
「うん!めちゃくちゃ好みだし☆
お互い頑張ろ、美希!」
『そうだね』
雫を応援しよう。
好きな人と仲良くなれるのは誰だって嬉しいもん。
この時は何も知らなかった。
竹本の気持ち
滝口の気持ち…
ただ、無性に人を好きになっていた私たち。
それがダメだったんだね。
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