記憶の中で… 2


次の日の朝。

おばさんが用意してくれた朝食を三人で食べていると、ユイちゃんが爆弾発言をした。

「お母さん。ユイね、ナツ君の事、好きなんだあ。で、夕べねナツ君とハグしたの。これから毎日おやすみのハグと、おはようのキスするんだ。いいでしょ?」

「「……。」」

「……。」

「どしたの?お姉ちゃんもしてるんだから、駄目なんて言わないよね?」

万事休す…やられた。

こんなにあっさり、ケロッと言われるとは思ってなかった。おばさんは何て言うんだろ。

ドキドキしてチラリとおばさんの顔色を伺った。

「まあねえ。ナツ君は海外での生活が長いから、それが普通なのかもしれないけど、ユイは日本で育ってるのよ。わざわざナツ君に合わせる必要ないでしょ?ほら、そんな事言ってたら遅れるわよ。」

サラッと流したおばさんに感謝した。やれやれ…。




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