記憶の中で… 2
プレゼント
ナツキの家の前に来た。
前に来たのは5年前…だったっけ?その時はおばさんしかいなくて、世間話をしたぐらいで帰ったんだった。
ピーンポーン…
インターホンを鳴らした。
『はい。』
誰かが返事をする向こうで、『うわ、来たよ。』なんて声が微かに聞こえた。
「桂木です。」
ここに来る時間もちゃんと伝えた筈だけど…、来ちゃまずかったのかな。
「いらっしゃい、ユキちゃん。」
出迎えてくれたのはシオリちゃんだった。
うわっ、可愛い。お人形さんみたい。
「シオリちゃん、綺麗になったね。」
「もうー、またユキちゃんは。ユキちゃん程じゃないって!」
そう言って、バシバシ背中を叩いた。
いったあ…。もう少し加減してよね…。