記憶の中で… 2
「先ずは、教科書の中の意味の分からない言葉を書き出して。」
一つづつ書き出すのも時間がかかる。
あー、面倒くせえ。何で漢字なんてあるんだよ。ドイツ語なんかアルファベットだけじゃん。
「書き順も滅茶滅茶だね。まあ、いいや。じゃあ次は、書き出した言葉の意味を調べるよ。この辞書で…。」
ユキは随分頑張って教えてくれた。
俺も必死になってて、時間の事なんか忘れてた。
ぐううう――
腹が鳴って気がついた。
「もう12時か。ユキ、飯にしよ。腹減った。」
「スパゲッティでもする?ソース何があるか見て来るよ。」
「俺も行く。」
二人で台所へ行き、レトルトのソースを探した。
「え…と、ミートソースとカルボナーラとペペロンチーノ…あ、たらこソースもある。どれがいい?」
「じゃあ、ミートソース。」