記憶の中で… 2
「ナツキ?何怒ってんの?ねえ、こっち向いてよ。」
ユキに腕を引っ張られて仰向けになったけど、そのままユキの上に覆い被さった。
「ナツキ?」
そしてユキにキスをした。何度も何度もついばむようなキスをして、じっと見つめた。
指先で確かめるようにおでこ、目、鼻、頬、耳、そして唇をなぞった。
指先でなぞったところにゆっくりとキスをして、最後にピンク色をしたユキの唇にもう一度キスをした。
「ユキ、『え』て言ってみて。」
「え?…あ。」
「思い出した?」
コクンとユキは頷いた。
「綿菓子は…ユキの事だよ。」
ユキは真っ赤になった。
「ずっと…ユキに触れたくて、触れたくて…我慢してた。も…限界。俺にちょうだい?」
しばらく黙ってたけど、ゆっくり頷いた。
「その代わり…。」
「?」