記憶の中で… 2
家に戻って、ベッドにダイブするように寝転んだ。
「あー、楽しかったあ。ナツキ、友だち一杯いるじゃん。いないなんて何で嘘吐いたの?」
「嘘じゃねえよ。ただ俺一人が思い込んでたみたいだな。
日本へ行く事になった時も特に何も言わなかったし、今回もここに来る事、連絡してなかったんだ。
でもクリスの母さんが俺の姿を見かけたらしくて。で、パーティーを企画してくれた。
俺が心を閉ざして、友だちなんかいないって勝手に決め込んでただけだった。」
「皆温かい人たちだったね。」
「うん。」
「ちょっと疲れちゃったから寝てもいい?」
「ああ、どうぞ。ごゆっくり。」
夕食の時間になって起こしに行ったけど、いくら揺さぶっても起きなくて、仕方なくそのままにしておく事にした。
そんなに疲れたのかな…。
ユキは次の日の朝までずっと起きて来なかった。