記憶の中で… 2
第二章
8月
土産話をたくさん持って、俺たちは日本へと出発した。
途中、飛行機が乱気流に入り、そんなに揺れもひどくなかったのに、ユキが気分が悪いと言い出した。
椅子を倒して楽にしてると収まったのだが、今度は眠いと言って、ウトウトし出した。
疲れが出たのかと思っていたけど10時間は熟睡して、機内食もすっ飛ばして寝続けた。
よく寝るな。昨日も14時間寝たって言ってたのに。俺一人じゃつまんねえじゃん。ふう。俺も寝よ。
んー、ああ。よく寝た。今何時だ。
伸びをして時計を見ると、日本まで後4時間だった。
隣のユキはまだ寝てる。
目が溶けてなくなるぞ。本当によく寝るよな。
じっと顔を覗き込んでいると、ゆっくりと目を開けた。